こんにちは。鉄道員(ぽっぽや)社長の柴田です。
2020年9月28日(月)19:20。高輪STARTUP STATIONのスタジオから。
こんなオンライン・イベントを配信しました。
JR東日本グループとスタートアップ企業をつなぐ課題先行型マッチングイベント。
「STARTUP PITCH #1」。
「課題先行型」の名の通り、このイベントで登壇するのは、課題を持っているJR東日本の事業会社。
いつものピッチイベントとは攻守逆転(?)、JR東日本がスタートアップ企業に対して、課題や悩みをピッチするイベントです。
これまでのスタートアップ企業とのコラボでは、スタートアップ企業が「こんなアイデアがあります」「こんなテクノロジーを持っています」と、JR東日本側に持ち寄る形がほとんどでした。
この「STARTUP PITCH」ではそれを逆転、JR東日本が「こんな課題があるんです」「こんな悩みを解決できませんか」と、スタートアップ企業に投げかけます。
野球のバッテリーで言うと、これまでスタートアップ企業が「ピッチャー」で、私たちJR東日本が「キャッチャー」でしたが、このイベントでは、私たちJR東日本が「ピッチャー」になって、課題を投げかけます。それを受け止めてくれるのがスタートアップ企業という、私たちにとっては新しいチャレンジなんです。
もともと、JR側から課題を投げかけたいという思いはあったんですよね。
JR東日本スタートアッププログラムは、有難いことにたくさんのスタートアップ企業からご提案をいただくのですが、どうしても一方通行になりがちで、JR側からしてみると「待ち受け」になってる感じがしていました…。
もちろん、各年でテーマを定め、たとえば2020年だと「地方創生」や「観光・インバウンド」「スマートライフ」を掲げて募集をかけてはいますが、もっとストレートに、実務レベルの課題をぶつけることができたら、事業化の数もスピードも上がるんじゃないかと…。
そんな問題意識を解決する仕組みが、課題先行型ピッチイベント「STARTUP PITCH」、通称「逆ピッチ」です。
第1回となる今回は、立川や蒲田で駅ビル「グランデュオ」を展開するJR東日本商業開発㈱の藤間取締役が登壇。弊社マネージャーの阿久津がモデレーターを務めて、同社の抱える課題や悩み、新しいチャレンジに向けた抱負を語ってもらいました。
出席できなかったスタートアップ企業の皆さんも多いと思いますので、このブログでその一部を紹介しましょう(敬称略)。
他にも、藤間さんからは、「駅が近い人達の相乗りサービス」、「コーディネートサービス(辞めた人の活躍の場)」、「グランデュオ・リーグ化(出店床以外の販売チャネル)」、「厨房で作っておきます(シェアキッチン)」などの課題投げかけも。
正味40分のイベントでしたが、マウンド上からたくさんの課題を投げてくれました。
どれほどの「キャッチャー」が現れてくれるのかは未知数です。
ただ、すでにいくつかのスタートアップ企業からは問い合わせや関心の声が来ているようなので、「ピッチャー」側としては一安心です。
「STARTUP PITCH」に参加できなかったスタートアップ企業の皆さんも、JR東日本商業開発の課題や悩みを解決できるアイデアやソリューションをお持ちでしたら、気軽にお問合せあるいはご提案ください。
→ご提案フォームはこちら。
実は今回、こうしてピッチャーとしてマウンドに上がってみて、気づいた課題もあります。
それは、私たち企業は投げる準備をしていないのではないかということ…。本当はたくさんボールがあるんだけど、いざ投げようと思ったらどう投げたらいいか分からない…。
何が問題なのか。何をやりたいのか。それをとことん掘り下げることって、実はあまりされていないのかも…。
スタートアップ企業とのコラボもオープンイノベーションも、スタート地点は「何が問題なのか」のはずですが、そこがぼんやりしちゃってる。もっと刺激的に言うと、その本質の部分ですら外に求めようとしちゃってる…。
「なんかない?」。それは、私たちがよく言われる言葉ですが、これはアウトですよね…。本当にオープンイノベーションを進めるなら、それこそ「課題先行型」であるべきだろうと、強く思った次第です。
今回、JR東日本商業開発とのイベントで、同社は「何が問題なのか」を掘り下げて、「何をやりたいのか」を具体的な言葉で発信してくれました。
JR東日本商業開発の皆さん、藤間さん、本当にありがとう。ここからスタートですね。がっつり受け止めてくれるキャッチャーが現れたら、事業化に向けて突き進んでいきましょう。もちろん、私たちもがっつり共創します。
この課題先行型ピッチ「STARTUP PITCH」は「#1」と数字をふっている通り、今回が1回目。これからも、2回目、3回目と続けていきたいと思っています。
スタートアップ企業の皆さん、ぜひまたご参加ください。私たちもど真ん中のストレートが投げられるように、問題意識を磨いていきたいと思っています。
皆さん、よろしくお願いします。