旅を止めない。

こんにちは。鉄道員(ぽっぽや)社長の柴田です。

皆さん、旅は好きですか?
私は大好きです。私の家族も大好きです。多くの友人もよく旅に出かけています。

旅って、人生を豊かにするものだと思います。
また、人々の心を温かくするものだと思います。旅先で撮った写真は笑顔で満ちあふれています。

私の家族の楽しみは、GWや夏休みに家族で旅行に行くことでした。
私の田舎の両親は、お盆や正月に孫の顔を見るのをとても楽しみにしていました。同じように、本当なら旅で幸せを届けたかったひとは沢山いるんじゃないでしょうか。

(イラストACより)

私は、そんな旅を、止めたくありません。
だから今、私たちができることを、旅をつなげるために、私たちが今やれることを、同じ思いを共有する起業家の皆さんと一緒にチャレンジしています。

たとえば、「小さな旅」。
長距離の移動が難しくても、地元の人が地元を旅する近距離観光。

マイクロツーリズムなどと呼ばれて脚光を浴びていますが、JRはずっと前から取り組んでいます。
駅長オススメの小さな旅、駅からハイキング…。地元の魅力をもっと知ってほしいという思いを込めた、手づくりの小さな旅です。

その小さな旅を、今の時代にアップデートして提供するチャレンジを、ベンチャー企業と一緒に取り組んでいます。
水戸エリアでは、「水戸漫遊」というオンラインマップを提供。㈱Strolyというベンチャー企業のテクノロジーを活用して、江戸時代の旧跡史跡をスマホに再現。
スマホをお供に城下町水戸にタイムスリップ…。音声ガイドで城下町の名所を散策できる、新しい小さな旅を提供しました(5/9に終了)。

さらに、「沿線まるごとホテル」という新しい旅もつくりました。
こちらは、JR東日本スタートアッププログラム2020の共創プラン。地元にどっぷり入り込んで課題解決に取り組む㈱さとゆめと事業共創しました。

JR青梅線を舞台につくり上げた「沿線まるごとホテル」の流れは、ざっくり次の通り。
電車を降りた無人駅が、ホテルのフロントになります。そこでチェックインしたら、付近の集落を散策します。観光ガイドには載っていない自然いっぱいの旅を満喫したら、ホテルへ。
…といっても村にある一軒家です。以前は校長先生が住んでいたという古民家をリノベしたホテルで、暮らすように1日を過ごします。食事は、地元の旬な食材を使ったオリジナル・メニュー。その日その場所だけの特別な食事、特別な旅を楽しんでいただけます。

このような無人駅を活用した新しいチャレンジは、JR上越線の土合駅でも取り組みました。
VILLAGE INC.と共創した「無人駅グランピング」は、群馬みなかみの大自然の魅力を引き出して、無人駅をハブにした新しい旅の需要を生み出しました。

特にwithコロナ時代は、都市型観光よりも、こうした自然観光にまずは注目が集まっていくことでしょう。
密にならない自然周遊、アウトドア・アクティビティ…。これ、地方にはチャンスなんですよね。今こそ、衰退してしまった地方の観光地や観光資源を見直していく。それこそ無人駅も含めて、今は苦しいけど、自然や文化や食など地方ならではの魅力をブラッシュアップしていくことが大切だと思っています。

他にも、移動ができなくても「やっぱり旅をしたい」という方のために、VR(仮想現実)を活用した新しい旅のカタチもつくりました。
共創ベンチャーの㈱ABALとチャレンジしたのが、「VRを使った未来の物産展from青森」。東京駅に居ながらにして、VR空間で青森の四季を味わえる新しい旅です。

このABALのVR技術がすごくて、3m×3mのスペースに多階層の空間を創り出せるんですね。
今回は、弘前の桜やねぶた祭、奥入瀬渓流など、青森の四季折々の絶景を東京駅に再現しました。
今は難しくても、時が来たらきっと青森に行きたい…。そんな風に思いを強くする迫力の美空間でした。

さらに、安心な旅のために、座席のパーティションの製造にもチャレンジしています。
こちらは、無人駅工房「EkiLab帯織」を運営する㈱ドッツアンドラインズとのコラボ。「EkiLabものづくりAWARD」に寄せられたアイデアを、新潟三条のものづくりの技術でカタチにしました。

新幹線などのシートに装着するパーティションで、折り畳み式になっています。
普段は収納していますが、集中したいときは扇形のパーティションを開きます。すると、新幹線のなかに、隣りの席を気にせずPC作業などに集中できるパーソナル空間が生まれるのです。

そもそも、この「EkiLab帯織」は、無人駅をものづくりの拠点にしたいというクラウドファンディングから生まれた施設。
ここから、安心な旅のものづくりが生まれるなんて、ちょっとした奇跡のように思います。下町ロケットならぬ、無人駅シンカンセン…。実用化までのハードルはまだ高いですが、無人駅発の安心な旅のものづくりを、なんとしても実現したいと思っています。

他にも、現場社員との小さな旅コラボだったり、新しい旅のカタチ「ヒューマンツーリズム」だったり、新しい時代のスマートホテルだったり、いろんなチャレンジに取り組んでいます。

旅を止めない。旅の火をぜったいに消さない。
私たちは、これからも、新しい旅の創造にチャレンジし続けます。

皆さん、よろしくお願いします。

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