こんどは秋募集のDEMO DAY!

こんにちは。鉄道員(ぽっぽや)社長の柴田です。

「スタートアップ×JR」で新しい未来にチャレンジする事業共創プログラム、「JR東日本スタートアッププログラム」
先日(5/30)、2022秋募集の採択企業を一堂に会して、DEMO DAY(発表会)を開催しました。

実は、この時期にDEMO DAYを開催するのは初めて。いつもは11月か12月に開催していました。
なぜこの時期に開催したかというと、2022年度から春と秋の年2回に募集を増やしたからです。

図にするとこんな感じ。春募集と、新たに追加した秋募集が、半年ずれる形で並んで進行しています。
「1年以内に必ずPoCする!」というコミットは変えていません。なので、発表会とPoCと募集と最終報告会なんかがひっきりなしの状態…。

それでも、「もっと事業を創りたいから」と始めた年2回募集の取り組みです。
音を上げることなく、広く浅くすることなく、ぜんぶ全力で、スタートアップと共に事業を創っていきたいと思います。

さて、そんな風に全力で取り組んでいる秋の陣ですが、新たに共創パートナーに加わったのは7社のスタートアップです。
無人駅醸造所に水中ドローン、駅こども保育から駅カブトムシまで…。DEMO DAYでは、なんともJRらしい多種多彩な事業共創プランが披露されました。

この7つの事業共創プランぜんぶが面白いので、ぜんぶを紹介したいのですが、さすがにムリ…。
ということで今日は、その中から各賞を受賞した3社を紹介しましょう。

(左から、㈱ALGO ARTIS近間さん、㈱TOMUSHI石田さん、㈱grow&partners幸脇さん)

まずは、スタートアップ大賞を受賞した、株式会社TOMUSHI
チャレンジする共創プランは、「JR東日本とカブトムシでつくり上げるSDGsな暮らしとツーリズム」です。

株式会社TOMUSHI、㈱TOMUSHI、カブトムシ…。審査員からは「ネーミング大賞」という評価までいただいたスタートアップ。
実際に、カブトムシが大好きな双子が、趣味が高じる形でカブトムシを事業にしようと立ち上げたのが「㈱TOMUSHI」でした。

その熱意が通じたのか、カブトムシの生育・販売事業が順調に進んでいて、すでに黒字化も達成しています。
その黒字の原動力になっているのも、彼らの目指しているのも、実はシリアスな社会課題を解決しようという思いです。

それが、廃菌床や畜産堆肥、フードロスや生ごみなど大量の廃棄物を循環させるバイオマスリサイクル
廃棄物をエサ化する技術を彼らは磨き上げました。その技術をコアに、「カブトムシとともに世界を救う」を掲げ、有機廃棄物と資源不足問題に真剣に取り組んでいるスタートアップなのです。

(㈱TOMUSHI 石田陽佑さん)

私たちもその世界観に大いに共感して、同社とは未来変革パートナーシッププログラムで協業をスタート。
JR東日本グループの「㈱東北バイオフードリサイクル」から発生する発酵残渣や、JR信濃川発電所で大量に回収される流木ゴミなどを活用する協業プランを練り上げ、今般、本プログラムで実証実験にチャレンジすることとなりました。

JR東日本グループから出る廃棄物を活用して、カブトムシ生育および循環社会の構築に挑戦…。
さらに「JR東日本ならでは」として、駅や鉄道とのコラボも進めます。駅ではカブトムシ展示を通じてSDGs教育の機会を提供、さらにカブトムシ・ツーリズムにも挑戦します。

果たして、JR東日本とカブトムシで世界を救うことができるのか…。楽しくも真剣なチャレンジです。


続いて、優秀賞を受賞したのは、株式会社ALGO ARTIS
チャレンジする共創プランは、「AI・アルゴリズムによる線路メンテナンス作業計画の効率化」です。

同社は、課題先行型マッチングイベント、通称「逆ピッチ」の採択企業
同イベントで提示した線路メンテナンスの課題に対して、画期的なソリューションを提示してくれました。

それが、独自AI・アルゴリズムを活用した、経験を要する熟練者作業のDXです。
鉄道の線路メンテナンスの業務は、逆ピッチでも吐露したように、複雑で様々な制約条件のなかで最適な方法を選択し続けなければなりません。

そのため、多くの業務は、経験を有した熟練者による判断と手作業にゆだねられています。
たとえば今回チャレンジする線路メンテナンス作業計画の策定には、膨大な作業時間を要し、また熟練者でなければ策定できないという業務の属人化が生じています。

(㈱ALGO ARTIS 近間圭さん)

この難題にALGO ARTISが切り込みます。現在、同社のエンジニアが独自AI・アルゴリムによる自動最適化プログラムを構築中。
これが実現すると、熟練者が毎日5~6時間かけている作業が、なんと10~20分で自動計算できるようになるという、とんでもないチャレンジです。

JR東日本グループの線路保守の実務を担う「ユニオン建設㈱」と同社でタッグを組んで準備を進めています。
これが実装できれば、線路保守業務の生産性向上につながるだけでなく、エリアや他業種への拡大によって、日本が抱える労働力不足問題の解決にもつながるかもしれません。大変意義深いチャレンジだと考えています。


そして、審査員特別賞を受賞したのは、株式会社grow&partners
チャレンジする共創プランは、「駅や鉄道を活用した預けたくなる保育の実現」です。

一時保育のマッチングプラットフォーム「あすいく」を運営するgrow&partners。
同社とJR東日本がタッグを組んでつくり上げるのが、駅や鉄道を活用した新しい保育です。

すでに実証実験の準備が着々と進んでいて、第一弾が「駅いく」駅を園庭にした特別な保育を実施。
こちらはすでにモニターイベントを実施していて、「子どもがとにかく楽しんでいた」「教わってきたマナーを親に教えてくれた」「普段はゆっくり話せない駅員さんと交流できて、最高の時間だった」「駅員さんになりたい息子にとってかけがえのない体験」といった感想が寄せられています。

(㈱grow&partners 幸脇啓子さん)

さらに第二弾は、駅ビルを園庭にしようという「ハピいく」を実施します。
「駅いく」もそうなんですが、この共創の狙いは子供たちの保育だけではありません。日々育児に多くの時間を割いているママさんにリフレッシュしてもらおうという目的もあります。
出産後なかなかできていない駅ビルでのショッピングを、この機会に存分に楽しんでもらいたいと思います。

そして第三弾として考えているのが、自然豊かな地方の街を園庭にする「旅する育児」
コロナ禍で減った親子の旅を復活させましょう。子供は野山を駆け巡り、親御さんはワーケーションを。地域と連携して、ローカル線コンテンツも提供します。鉄道ネットワークを活用して、親子の豊かな体験を創出していきます。

鉄道や地方ネットワークを活用し、育児しやすく親子の笑顔が生まれる「やさしい暮らし」が実現された社会を創る。そう語る代表・幸脇さんの眼は輝いていました。
もちろん、私たちのやる気も輝いています。誰でもいつでも安心して子供を預けられる「やさしい社会」を創っていきたいと思います。


ということで、プログラム2022秋は、今日紹介した3件をはじめ7つの共創プランがスタートします。
どれもこれも、本気で社会実装を目指す事業共創プランです。駅と鉄道から未来を創るチャレンジ、これからも全力で進めていきます。

皆さん、よろしくお願いします!


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