こんにちは。鉄道員(ぽっぽや)社長の柴田です。
皆さん、土合駅(どあいえき)って知っていますか?
群馬県みなかみ町にある、JR上越線の駅です。
秘境ともいえる山間部にある無人駅なのですが、鉄道ファンには馴染みだったりします。
その理由は、あまりにも特殊な駅の構造にあります。
上り線が地上駅、下り線が地下駅となっていて、両ホームが大きく離れているのです。
どれくらい離れているかというと、高低差にして81m、下りホームから地上までは462段の階段(長さ338m)を登らないといけません。
そのことから、「日本一のモグラ駅」と呼ばれる秘境駅。
この秘境の無人駅をグランピングの聖地にしようという、とんでもない企画が進行中です。
JR東日本スタートアッププログラム2019の共創プランの一つ。コードネーム(?)「DOAI VILLAGE」プロジェクト。
共創パートナーの「VILLAGE INC」とのコラボです。
VILLAGE INC は、船でしか行けない1日1組限定のキャンプ場をはじめ、日本各地の自然資産・地域資産を活かした「人の集う場」を企画・運営・プロデュースする、アウトドアベンチャーです。
じわじわ来ているキャンプブームと相まって、彼らの展開する施設は若者たちを中心に人気を集めています。
全国の秘境にフィールドを拡大する同社。
彼らが私たちとコラボしたいと提案してきたのは、秘境の無人駅でした…。
「秘境であればあるほど人を集められる」。彼らは言いました。
「マジで?」。私たちは思いました。だって、秘境駅のある地方ローカル線は利用減が止まらず、有効な手立てが見つからないのが現状です。
さらに話しを進めていくと、彼らの描くビジョンに強く共鳴することができました。
それは、彼らの社名にもつながる、「村」(VILLAGE)をつくろうという思い。
彼らが目指しているのは、単なるキャンプ場の提供ではありません。
旅人が集い、地域プレイヤーも集い、地域の方々も集う、新たな「村」の創造。
彼らも私たちも目指すところは同じ、地域活性化につながる「VILLAGE」です。
だから、新しくつくる土合駅のグランピング施設の名前は「DOAI VILLAGE」。
単なるキャンプ場としての整備だけでなく、駅舎内に飲食施設を設けたり、野外ロウリュウサウナを特設したり。
各種イベントも開催して、旅行者だけでなく、地元の方でも気軽に立ち寄れる、新しい「人の集う場」をつくりたいと思っています。
ちなみに、豪雪地帯の土合。グランピングなんて大丈夫なの?
…と心配する方もいると思いますが、宿泊するテントは、頑丈で断熱性に優れた、国内初のインスタントハウスを採用。冬でも暖かく快適に過すことができます。
しかも、テント内から三角屋根の駅舎や電車が見えます。旅情あふれる新体験ですね。
現在、村びらきに向けて鋭意準備中です。
先日、現地に行ってきましたが、ベンチャーの皆さんもうちのメンバーも、額に汗して「村づくり」に励んでいます。
インスタントハウス「モグラハウス」は、本当に寒くありません。いま内装を整えているところですが、テントとは思えない、とても素敵な雰囲気です。
飲食店「モグcafe」は、昔の駅窓口をリノベして作ります。
地元の方や谷川岳周辺のアクティビティを楽しまれる方が気軽に立ち寄って休憩できるよう、おにぎりやみそ汁などを販売する予定です。
そうなんです。ここは名峰・谷川岳への入り口でもあります。
ちょっと足を延ばせば、谷川連峰の麓に広がる壮大な原風景を楽しむことができます。
この「村」にいらしていただいた方は、ぜひここでしか体験できない、みなかみの大自然を満喫していただきたいですね。
オープンは、2020年2月12日(水)。3月22日(日)まで40日間の実証実験です。
※プレスリリースはこちら。
たくさんの「村びと」の皆さんがいらしていただけることをお待ち申し上げます。
皆さん、よろしくお願いします。