こんにちは。鉄道員(ぽっぽや)社長の柴田です。
今日も、日経Live講演会の内容を紹介しますね。
日本経済新聞社の主催で、7/30に行われたものです。
日本経済新聞社の村山さん、サムライインキュベートの榊原さんと一緒に、当方も登壇しました。
お二方の話しは感銘を受けるものばかり。そこで刺激を受けたせいか、私自身もその場で「そういうことか」と気づいて話していることもありました。
たとえば、やり取りの中で、JR東日本の起業家精神を問うようなくだりがありました。
そのときに思い出したのが、あるグループ会社の社長を訪問したときの話しでした。
それは、「もともとJR東日本には新事業にチャレンジするDNAがある!」というもの。
というのも、そもそもJR東日本という会社は、国鉄の経営破綻を出自として生まれた会社です。
鉄道の再生と会社の再建のために、発足当初から、さまざまな新事業にチャレンジしました。
有名なところでは、GALA湯沢スキー場。
このスキー場の開発は、国鉄職員の提案をきっかけとして、JR発足後に専任チームにより進められ、1990年12月にスキー場をオープンしました。
今では定着した「新幹線駅と直結するスキー場」というビジネスモデルは、新事業へのチャレンジが生んだものです。
さらには飲料事業。現在は㈱JR東日本ウォータービジネスが展開しています。
これも国鉄職員が、大清水トンネルを巡回していた際に、谷川岳に湧き出す地下水を利用した事業ができるのではないかと考えて、事業化を提案したものです。
いわば、社内ベンチャーですよね。今もエキナカの自動販売機等で、谷川連峰の天然水「From AQUA」を購入することができます。
この大清水トンネルの湧水を利用して、岩魚の養殖なんてのにも取り組んでいます。
清流にしか棲息しない岩魚は、実は養殖が難しいと言われています。
ただ、鉄道保守で磨いた技術を活用して、粘り強くトライ&エラーを重ね、無理と言われた岩魚の養殖に成功。事業化に結び付けました。
他にも、会社発足当時、さまざまな新事業にチャレンジしました。
廃線トンネルを利用したしめじ栽培事業や、新幹線基地内に排熱を活用した養殖池を新設してのスッポン養殖事業など。
残念ながら、これらの事業は、現在は撤退していますが、そのチャレンジ精神は、いまのスタートアップ企業に通じるものがあるように思います。
実は、「もともとJR東日本には新事業にチャレンジするDNAがある!」とエールを送ってくれた社長。
これらの新規事業の多くにかかわりました。陽の目を見ない幻の新規事業もあったそうです。
そして、その人は、後に「Suica」を生み出すこととなりました。
ほんと、素晴らしいエールを有難うございました。
私たち「JR東日本スタートアップ」も、そのDNAを受け継ぎ、失敗を恐れることなく、新しい事業・サービスの創造にチャレンジしていきたいと思います。
皆さん、よろしくお願いします。